Web:
Click here to visit our sponsor

たかが,一兵士のアムロのため
 

某MS関連企業にて
社長「うーむ,連邦軍のMS開発事業に乗り遅れてしまった。これでは,発動機のタキム,
   推進機と機体のハービック,メガ粒子砲のボウワ,バランサーのミグレン等々,連邦軍の
   MS関連に食い込んだ企業との差は拡がるばかりだ。技術開発部長,何か,良いアイディア
   は無いかね?」
技術開発部長「いくつかあることはあるのですが,とても実用的な物ではありません」
社長「実用的で無いとは,どういう事かね?」
部長「以前モスク・ハン博士のマグネティック・コーティングに関しての技術的な問題点の
   洗い出しで資料を連邦軍から貰ったのですが,この技術をさらに押し進めた次世代型の
   MSのアイディアが技術開発部で提案されておりまして」
社長「どこか問題点があるのかね?」
部長「技術的な問題点は概ねクリアーしております。ただ,問題は機体を制御するコンピュータ
   の能力が(主にソフトウェア関連ですが)根本的に不足しておりまして,誰にも使いこなせそう
   に無いのです」
社長「誰にも使えない?まてよ,それをセールスポイントに出来るかもしれん。聴くところによれば,
   連邦軍のMS実験部隊に化け物じみた活躍をしているエースパイロットがいるそうだ。彼専用
   のMSを開発するという名目で研究予算を連邦軍に出そう」
部長「なるほど!では,その機体に」
社長「そうだ!我が社の期待の新製品『全天モニター』を取り付けて,連邦に技術アピールをする。
   例のエースパイロットが搭乗して,戦果を上げれば,ウチのモニターが売れるぞ!」
部長「確かに,最初の機体開発予算は持ち出しになりますが,連邦軍の全MSに我が社のモニター
   が付けば,十分ペイします!」

こうして企業の持ち込み企画で始まったNT−1開発であったが,ザクとの交戦の結果,相打ちに
終わるという醜態を演じたため,開発は中止となり,会社は倒産した。
量産型MSに全天型モニターが装備されるようになるのは,さらに後の世の事であるが,モニターを
製造したのは倒産したこの企業の特許を拾得した,別の企業であった。


   短編集へ戻る