第119話「豪剣の極意!鋼鉄を斬る力と物の呼吸」

〜一刀流居合獅子歌歌〜


この瞬間、ゾロが戦っているのは
ミスター・ワンではなく、もっと別の…。

ゾロが大切にしている物が
かろうじて、ゾロの命をつなぎとめているような。

死線からゾロを呼び覚ますものは…。



・・・ゾロには目指す物があって・・・。

ゾロを駆り立てる存在

親友と約束した「世界一」という夢。

・・・世界一の剣士。
実際に剣を交えて感じた圧倒的な強さ。
敗北から得た目標への原動力。
あるいは、ゾロの全てかもしれない…
世界一の剣士という存在。

「死の境地」でいつも浮かぶのは
倒すべき相手である鷹の目。
冷たく、しかし熱さを奥に秘めたような黄金色の瞳が
ゾロの脳裏に浮かぶと
次の瞬間、ゾロは立ち上がるのだ。

…ここで、死ぬわけにはいかない…。

もう何も残っていないはずのゾロの体に火をつける存在。
それはまるで遠くからゾロの命を操っているようでさえある。

あの時。
鷹の目はゾロを殺さなかった。
「お前の命を預かるのはおれだ。」と言っているかのように…。

ゾロはただ、誇りを守るために。

剣士としての意地を通すために。

最後の力で敵に正面を見せる。
ただ、背中に傷を残さないために…。

この心意気は崇高な物なのか、バカげた戯言なのか。

このゾロのこだわりを

ミスター・ワンは「理解したくもない。」と言い

鷹の目は「見事」と言った…。




ゾロには目指す物があって・・・。

落ちてくる石を眺めるゾロはまさに
「無我の境地」
真っ白な頭の中に浮かぶ切れ切れの映像…。

心の奥深くに生きる先生の教え。
高みから導く夢の声。

そして。



仲間と交わした再会の約束。

ゾロの全身が物の呼吸を感じた瞬間…。

答がみつかった…。

一点の曇りもない思考に辿り着いた今
恐ろしいほどの鋭い感覚で
自分をとりまく全ての物の呼吸を感じ取る。

こんなにも静かにゾロは覚醒していく…。

求めるのではなく、
自然に受け入れる…。

ゾロ自身も意識しないままに
鋼鉄の呼吸を得る…。

はっきりと新しい自分が目覚めるのがわかる…。

しかし、その内なる変化が
ミスター・ワンには見えていない…

新しい自分がどれほどの物なのか
ゾロの新しい挑戦が始まる。




これで完璧!
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原作でも明らかにならなかった
獅子歌歌の動きを東映が発表!
空手の「型」と日舞を組み合わせた
しなやかさと力強さを兼ね備えた動き。

左右のバランスをとりながら
円を描いた後は、体を小さくまとめます。
腰は安定させて。
刀を握ったあとは頭を胸に近づけ
目を閉じて集中します。

呼吸を整えて、技の名を発します。

さぁ!用意はいいかい?

せーのっ!








礼を言う。

俺はまだまだ強くなれる。


勝負が付いた瞬間
ミスター・ワンは、満足げな表情で倒れます。
誇りをかけた戦いとは、こういう物なのだろう、と
強さを求める純粋な思いが
ミスター・ワンの中に蘇ったのかもしれません。

そしてゾロ。
どう見ても口角は下がっているのに
微笑んでいるように見えました。
(私はそのように描けませんでしたが
 阿部サダヲさんの絵がそのように見えます。
 下に置いてあります。)


戦い終えた満足感、自分の成長の喜び。…万感の思い。
強くなるためには、踏み台がいる。好敵手が必要である…。
一人では強くなれない…。
教えと、夢と、約束と…。

戦いの幕開けを彩った粋なセリフの応酬をそのまま幕切れにも思い出し…。

「ダイヤも斬るのか」などと余裕を見せるミスター・ワンに杯を…。






アルバーナ 北ブロック

メディ議事堂 表通りの戦い



勝者 ゾロ




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若竹