WJ感想「第275話 “神曲”(ディビーナコメイディア)」

『それぞれの野望(ユメ)』



シャンディアの長老が出てきました。

この人はもしかして酋長なのかな、と思いました。
256話“「戦鬼」ワイパー”のこれです。

このコマでは、ワイパーのキラキラのワイルドボディにばかり注目してしまってすっかり見落としていました。
この辺りは何度もジャンプを読み返したというのに
酋長という言葉の存在に気が付いたのは28巻を買ってからでした。(遅っ)

酋長はどうやらガン・フォールとの交渉に前向きに応じていたようですが
ワイパーのような反対分子がそれを妨害していたようです。
“真意を心に 口を閉ざせ”と先祖の守った誇りを伝承する酋長も今は亡く、
戦鬼ワイパーがリーダーとなることでシャンディアは好戦的な集団になったように見えます。
時期の前後は定かではありませんが、ほぼ同じ頃にエネルによる
アッパーヤードを含むスカイピアの支配が始まり
予定調和が歪んだ軋轢(あつれき)を包み隠す時代になりました。

今週、いよいよポーネグリフの番人という言葉が出てきました。
アラバスタのネフェルタリ家にも共通していると思うのですが
番人とは、保管を使命としているだけで、つまり“所有者”では無いということです。
ポーネグリフとは石に刻まれた“象形文字”を指すのですが
象形文字を読めないシャンディアにとって、ポーネグリフとは単なる“石”なのです。
そして番人として必要な知識は全て口頭で伝えられているようです。
おとぎ話のように何度も繰り返し聞くうちに、暗記するのでしょう。

シャンディアの頭に入ってるポーネグリフは無形の遺産ですが
有形の物もどこかに実在しているようです。おそらく黄金の鐘楼と共に。

ここで話がそれますが、刑事と容疑者の会話をご覧下さい。
刑事:おや?あなた手を怪我なさってますね。そういえば事件現場にも血痕がありましたが。
容疑者:あの血痕が私の物だといいたいのですかっ!
刑事:“あの”血痕ですって?おかしいですよ。あなた、あの血痕を見たような言い方なさいますね。

・・・容疑者は“その”血痕と言うべきでした。

さて、シャンディアの長老はポーネグリフを“その石”と言いました。
もしポーネグリフが雲隠れの村にあって、住人がその事を認知していたなら
長老は“あの石”という言い方をしたように思うのです。

ここで、私の中の、『鐘楼雲隠れの村に雲隠れ説』が消えました。

思い出話はこのくらいにしまして、現在に目を向けましょう。

シャンディアが躍起になっている「シャンドラの灯をともす」という行為が
具体的にどういう物なのかはわかりませんが
世界を揺るがすような闇の歴史に関わる事のために戦っているようです。

それに対し、エネルの目的は物質的な物です。
シャンディアに「お前もヴァースが欲しいんだろう。」と言っている事からもわかるように
ポーネグリフの存在も知りません。
エネルにはエネルの夢があって、自分の前に立ちはだかる者を排除しています。

そして宝探しの途中に道に迷った青海人と。

全ての者の望みをかなえる事は不可能だけれど、弱者が犠牲になるという結末にだけは
ならない事を祈りつつ・・・。



ところで、“限りない大地”と聞いて
レッドラインが思い浮かんだのですが考えすぎでしょうか。
鉄分不足でしょうか。睡眠時間が不規則でしょうか。



back next

ジャンゾロに戻る