「第288話 “祟り(たたり)”」

『植物学者』



ノーランドは植物学者でした。

植物学者にとって、ジャヤの多種多様な植物こそ
黄金よりも価値のあるお宝であったことでしょう。
ノーランドの冒険は、その知的探求心を満たすための物でした。

「何に怒りを感じるかで、その人が何を大切にしているかがわかる」

という言葉はハンターハンターでクラピカが言っていたセリフです。
前時代的な儀式を阻止したノーランドは
「探検家や研究者達への侮辱だ」と激昂しました。

探検家や研究者達は「未知の発見」を喜びとし
その発見から新しい真理を見つけだす事を生業としています。
そしてそれらの行動は古い常識からは受け入れられない事もあるかもしれません。
常に最前線にあって、“進歩”を拒む壁と戦ってきた
ノーランドの苦悩を垣間見た気がしました。

強い信念を持っていて、豪快で、部下達からの厚い信頼を得ている
提督の姿は、ある人物を連想します。
そう言えば、シャンクスも未開の地にキャンプを張っていましたが
シャンクスも学者なのかもしれません。
すいません。調子に乗りすぎました。

断層に体を挟まれながらも村を救うための決意を曲げないノーランドに対して
カルガラという人物はどういう者なのでしょうか。
ただ少し人より強いというだけで、強烈なカリスマ性を持った英雄には見えません。
カルガラが真の大戦士となるのは、ノーランドの影響なのだろうと思うと
これからの展開が楽しみでなりません。

シャンディアが、徹底して外界との接触を拒んできたのは
シャンドラの遺跡を守るためでしょう。
そうなると、黄金都市の遺跡というのは簡単には
見つけられない物のように思うのです。
ノーランドがそれを見て、王国団を引き連れて帰ってくるという事は
シャンディアがノーランドを受け入れた証のように思えます。

そしてノーランドの人物像が明らかになってから、感じることは
ノーランドの本当の目的は“黄金”では無い、という事です。
黄金とは王国団を辺境の地ジャヤに連れてくるための単なる口実であって
本当はシャンディアを救うために多くの物資を運んできたのではないか…
などと思えてきます。

ジャヤでは、ここ最近地震が続いているようです。
これから起こる大きな“地殻変動”の予兆なのですが
残念な事に、ノーランドは地質学者ではありませんでした。

ところで、シャンディアという言葉はこの時代に出てきません。
シャンディアとは他者が彼らを呼ぶ時に使う言葉であり
他者を受け入れない、この時代にはそのような言い方が無いのは当然と言えば当然ですね。

では、そのシャンディアの400年前と今の違いを見ていきたいと思います。

酋長が動物の頭を被る習慣は今も同じのようですが
400年前に酋長が座っている籐で編んだような椅子には
現在はワイパーが座ってました。
現在は雲隠れの村でテントに暮らしているシャンディアですが
400年前は石で出来た丸い家に住んでいました。
この丸い家はクリケットが現在住んでいる物と同じで
少し「おお!」と思いました。

カシ神と呼ばれるウワバミは現在は「空の主」と呼ばれています。
400年前は神として崇拝されていた蛇ですが
現在では、ワイパーがウワバミに向かって燃焼砲を撃っていますので
カシ神の信仰は400年前に終焉を迎えたのでしょう。

現在、ワイパーやゾロ達と一緒に下層遺跡に落ちてきた
ウワバミはやはり400年以上生きているように思えます。
ウワバミが探しているのは生け贄の美女で
見あたらなくて寂しくて泣き叫んだように思えます。
変態に思えます。

「懸命な人の言葉くらい…私にも聞こえる」
そう言った酋長は、シャンディアには珍しく
冷静で客観的な思考の持ち主のようです。
それに比べて神の声を聞く力がある神官(パントリ)の
最後の言葉ときたら
「血を捧げよ!生け贄の祭壇に!
 カシ神様に村で一番美しい娘の血を捧げるのだ!!
 ムース…あの娘を生け贄に儀式を行え…」
これが神の声ですか。
ただ、うなされてるだけなんじゃないの?
マントラとも違うようですし。
っていうか、私達にも神の声を聞く力があるように思うのですが。

「同人誌を捧げろ!オンリーイベントに!
 新刊を捧げるのだ!儀式を行え!」


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